テキトーと適当の違い、わかりますか?
日本人もあまり使い分けているようでいないこの言葉。
「いい加減で、ゆるーく、なんとなくでいいよ」の意味を含むのはテキトー、
「しっかりと、適材適所、正しく」の意味があるのが適当。だと言う風に認識しいています。
てきとう【適当】
①ある状態や目的などに、ほどよくあてはまること。「~した人物」「~な広さ」
②その場に合せて要領よくやること。いい加減。「~にあしらう」
(広辞苑より)
なので、やはり「適当にこなして」でも「雑でよいからこなして」の意味になります。「テキトー」は若者言葉であることを視覚的に表現したに過ぎません。日本語の正式な用法ではなく、ケータイやマンガのみで使われる表現です。
同じ「語源」などではなく、全くもって「同じ言葉」なんですね。日本語って難しい。
「適した」という意味が、恒久的な話ではなく、その場その場を切り抜けるのに使える程度に「適した」程度であれば、「いい加減」ということになるだけなのです。
これは日本語を学んでいる人にとってはなかなかハードルの高い言葉かもしれません。
中国語だとテキトーは「随便」「大概」「差不多」。適当は「正確」か「適應」、はたまた「剛好」って所でしょうか?
シーンによるのでちょっと訳しきれません。教えて台湾の人。
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体で感じる「違い」
台南で二年とちょっと暮らしてみて本当に痛感するのは「台湾の人はテキトーの方が圧倒的に使用率が高い」ってことです。
日本だと「テキトーにやっといてよ」と言われてもなんとなくある程度完璧に近い所まで結果を持っていくじゃないですか?台湾のテキトーはある意味本当に正しくテキトーなのです。
例えば「テキトーにそこの机拭いといて」と言ったとしましょう。
濡れた雑巾でザザっと一応拭くのが日本だとして、台湾の場合、乾拭きor究極の「テキトーでいいならやらなくても同じ!」論の発生で「やらない」という選択肢になることも…。
こんな緩さを最近は笑って愛せるようになりましたが、ついこの間会った日本人が「台湾のことはほとんど好きだけどこのテキトーが本当にテキトーなところが嫌い!」と言っていて思わず笑ってしまいました。
個人的にはこの台湾ならではの緩さは「テキトーでいい、と言いながら適当を求める日本」よりも、息が詰まらなくてちょうどいい環境だと思うのですが…。几帳面な性格の人には耐え難い一軒なのかも知れませんね。
意味日本人の私たちより正しく「テキトー」と「適当」を使い分けているのは台湾人のような気もしている今日この頃です。
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言葉って面白いですよね。
同じ「てきとう」という言葉をここまで湾曲させて二つの意味を持たせているのはある意味日本語の日本語らしい部分であるように感じます。長い月日の中で徐々に派生し、増えていく言葉もあれば廃れて減っていく言葉もある。
台湾人の友人が、日本に行くから、と一生懸命[日本の流行語・若者言葉辞典]なるものを読み耽っているのを見て、旅行用の単語集をそっと渡したこともあったけれど、今中国語を学んでいる私たちにとっても、「テキトーと適当」みたいな「二つの意味を持つ同じ単語」や流行語はとても魅力的で学ぶ意欲を掻き立てられるものなんですよね。
使えるかどうかではなく知っている事のほうが重要だったりもするのかも…?
臺灣の流行語の記事です。「魯蛇、GG、BJ4?流行語TOP8 読めないあなたはつまりもう若くない!」
という恐ろしい見出しが付いています。
魯蛇意同「loser(失敗者)」台湾版2chから出た英語当て字単語です。
「魯」は負けの意味を持ち、応用で色々な単語に化けます。
例えば日本語の「リア充になった」(※彼氏/彼女ができた)を訳す際も「脱魯了」(※負け犬から脱した)というような表現をします。
覺得很重要所以要說三次 これ、日本語でもあるんですがご存知でしょうか?「大事なことなので三回言いました」です。日本でもネット用語としてよく利用されています。
こんな日常で使うか?という様な言葉も外国人が知っているとちょっと上級風なので、気楽に、それこそ「テキトーに」のんびりと勉強しています(笑)
日本の生活に疲れたら、几帳面な人は「適当」を「テキトー」の置き換えて、「テキトー」ライフを感じに台湾に遊びに来てみてください。